特措法24条9項とは分かりやすく解説【特措法45条との関係は?】

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こんにちは。

Jewelです。

 

最近よく耳にする、「特措法」ですが、ニュースで「特措法24条」や「特措法45条」など具体的に言われてもピンとこない方、多いのではないでしょうか。

今回は、「特措法24条9項」や「特措法45条」などよく聞く法律に関して分かりやすく解説していきたいと思います。

 

というのも、この「特措法24条9項」や「特措法45条」というのは、私たち国民にとってコロナ禍で生活していくうえで非常に重要な部分になってくるからです。

 

「特措法」を改正する、しないという議論も出てきていますが、改正の対象になってくる部分になってきますので、

そもそもなぜ改正されなければいけないのかという事に関しても書いていきます。

 

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特措法24条9項とは分かりやすく解説

そもそも特措法って何?

新型コロナウィルスにまつわる「特措法」は、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」のことをさします。

 

この特措法は

新型コロナウィルスのように国民の大部分が免疫を持ってない状態で、その病気が全国的に、かつ急速に蔓延し、重篤になる恐れがある場合、

「国民の生活や経済を守り、被害が最小限におさえられるような対策をとる」ということを決めている法律となります。

 

>>特措法に関する詳しい解説記事はこちら↓↓↓
特措法とは分かりやすく解説【新型コロナに関わる特別措置法】

 

そして法律の中では、「対策」のために各都道府県庁や、地方自治体、区市町村はもちろん、各事業主や個人が守るべき、行うべきことも具体的に定められています。

 

その具体的に定められていることの1つに「特措法24条9項」もあるわけです。

 

特措法24条9項とは

特措法24条9項の条文は以下になっています。

都道府県対策本部長は、当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、公私の団体又は個人に対し、その区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。

引用元:厚生労働省HP

 

つまり、今回のケースにあてはめると、

新型コロナウィルスの対策を的確に迅速に実施するために必要がある場合、都道府県知事から事業者や団体、個人に対し、対策の実施に必要な協力を要請できると

法律で決まっているという事です。

 

例えば、病院の病床だけでは足りず、ホテルなどの施設を使って病床を確保する必要である場合などは、ホテル側に病床として貸し出すよう要請できます。

また、外出自粛も「コロナウィルス感染の拡大防止の対策」として必要だということで、不要不急の外出自粛を要請できたわけです。

 

特措法24条9項の弱点

ここで1点気になるのは「要請」という言葉ですよね。

「要請」は必要だとして、強く願い求めることであり、強制力はありません。

 

とはいえ、新型コロナウィルスの感染拡大防止や医療体制のひっ迫を食い止めるために必要な対策として、都道府県から様々な要請をうけたら

本来であれば誰もが従うはずですよね。

 

ただ、この第24条9項は、「必要な対策の要請」はできても強制力がなく、さらには罰則もなかったため、多くの人の物議をかもすことになったわけです。

 

休業要請が出されている中営業をして、多くの集客をしていたお店なんかは、都道府県から直接名前をさらされるのみが限界でしたね。

海外だったら罰金を課すなどの罰則ができたのですが。。。

結局、国民にも「コロナウィルス感染の拡大防止に必要な対策」として外出自粛の要請しかできないため、お店に行く人も罰せられないので

このようなことはおきてしまいますね。

 

>>海外の外出禁止に関する記事はこちら
外出禁止令、日本で発令可能性は法律的にある?ホリエモン投稿と関連

 

特措法45条との関係

 

特措法24条9項では、ざっくり事業主や公私団体、個人に対して、

国民の生活や経済を守り、被害が最小限におさえられるように必要だと判断された対策に協力の要請ができる」

としているのに対して第45条では

「具体的な感染を防止するための協力要請内容」

が定められています。

特措法45条の内容

以下2つのことが

国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときに

都道府県知事から要請できるとしています。

 

  • ①外出の自粛など(生活の維持に必要な場合を除きみだりに当該者の居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力を要請することができる)
  • ②多数の者が利用する施設・催物の制限(当該施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずるよう要請することができる

 

さらには

②の制限がきちんと実施されていない、要請を守っていない場合は、都道府県知事が施設管理者に対して、

「当該要請に係る措置を講ずべきことを指示することができる」としています。

 

法律的な意味でつかわれる「指示」には規定する行為に従わなければならないことという意味が込められていますので、

基本的には指示された場合は従わなくてはなりません。

 

なんですが、こちらも罰則規定がないため、従わなかったからといって何か罰が与えられるわけではないんですね。

 

特措法24条9項と特措法45条の関係

この2つの条文は、「罰則がない」「強制力がない」という意味で、いくら都道府県都知事が要請したところで、一部効果を得られなかったという点で似ています。

 

例えば、休業要請をしていたのにもかかわらず、営業を続けていたお店に対しては結局休業させることができず、やったもの勝ちのようになってしまいました。

 

そういった意味で、今後特措法改正と言われている中で、罰則を伴う法整備の対象になってくる条文となりますね。

 

特措法24条9項と特措法45条まとめ

 

特措法の2つの条文共に、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときに

都道府県知事が国民及び事業者に必要な対策を要請できるという意味では非常に大切な法律です。

 

一方で、罰則規定がない以上あくまで強くお願いするだけという結果で終わってしまうのが、感染拡大の防止につながらなくなっている部分もあるわけですね。

 

この先、法改正は検討されていますが、罰則規定がなくとも感染拡大を防ぐための対策の要請や指示は守っていきたいですね。

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