アメリカ大統領選挙【選挙人とは?仕組みや人数をわかりやすく解説】

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こんにちは。

Jewelです。

 

アメリカ大統領選挙もそろそろ終盤ですが、最後に誰がアメリカ大統領に選ばれるのか、最大の肝となるのが「選挙人」の存在です。

この選挙人の仕組みを知らない方も多いのではないでしょうか。

 

アメリカ大統領選挙の大きな特徴は、有権者である国民の直接選挙制ではなく、間接選挙制を採用していることです。

つまり勝者(大統領)は、有権者から直接得た票の合計ではなく、人口などに応じて各州に配分された「大統領選挙人」の投票の合計数で決まります。

 

今現在アメリカはトランプ氏が大統領ですが、4年前ヒラリー・クリントン氏と大統領選を戦った際、国民からの総獲得票数はクリントン氏が多かったのに、

この選挙人の制度のおかげでトランプ氏が勝って大統領になった経緯があります。

 

そのくらい選挙人制度の存在は重要となります。

 

そこで今回は、選挙人とは何か、また各州で割り当てられている人数や仕組みなどを分かりやすく解説していきます。

 

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アメリカ大統領選挙【選挙人とは何?仕組みを解説】

 

冒頭でも触れましたが、

大前提としてアメリカ大統領選挙は、有権者(投票する権利を持つ18歳以上のアメリカ国民)の投票で、獲得できた票数が多い立候補者が大統領になれるわけではありません。

 

選挙人とは?

まず、有権者は共和党と民主党の大統領・副大統領立候補者コンビのどちらがいいかを選んで投票します。

 

投票は州ごとに行われます。

つまり、自分が住んでいる州で集計されることになるんですね。

例えば自分がカリフォルニア州に住んでいたら、まずはカリフォルニア州で共和党と民主党の立候補者のどちらの候補者が勝者になるか(票数が多いのか)わかるわけです。

同じことをアメリカにある全ての州で行い、各州で票数が多い候補者が出そろいますね。

 

この後登場するのが「選挙人」です。

「選挙人」とは、各州と首都ワシントンにいる、人口数などに応じて割り当てられた、国民に選ばれたメンバーです。

彼らの役割は、それぞれ自分が属する州での有権者の票数の結果を踏まえて、翌月改めて「自分の州はこの人が勝者です」という投票をします。

 

つまり、アメリカ大統領選挙は、まず各州ごとに一般の有権者が投票し、約1カ月後にその結果を踏まえて「選挙人」が投票するという2段階で行われるわけですね。

 

各州と首都ワシントンでは、人口などに応じて割り当てられた「選挙人」の人数が決まっており、それぞれの州で勝者になった立候補者は、

その州の選挙人の票の数をまるっと獲得することができるわけです。

 

例えば、カリフォルニア州でほんの少しの票数の差で勝ったとしても、勝ちは勝ちであり、選挙人の票数を総取りできてしまうわけで、

カリフォルニア州での対立候補者が獲得した票はなかったことにできちゃうんですね。

 

 

選挙人の人数

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出典元:https://waylandstudentpress.com/51529/articles/explaining-the-electoral-college/

 

選挙人は、州によって人口が異なるため選ばれる人数も異なります。

例えば、人口が500万人の州と1000万人の州では、 いくら州ごとに勝者が決まったとしても、同じ選挙人の人数では不平等ですからね。

 

アメリカの州ごとに分けられた地図の左端に、CAとありますね。

これはカリフォルニア州のことで、「55」と書かれているのが選挙人の人数となります。

人口の少ない州では割り当てられている選挙人の人数も少ないわけです。

 

一番下の真ん中のTX(テキサス州)や右下のFL(フロリダ州)はそれぞれ「34」「27」と他の週に比べると人口が多いので、選挙人の数も多いです。

 

なので、先ほどお伝えしたように、カリフォルニア州の有権者の投票で、たとえ数票の差で勝ったとしても、勝ちは勝ちなので、

カリフォルニア州の選挙人は、全員票数の多い候補者に投票することになりますので「55」人分の票を一気に獲得できます。

これはかなりでかいですよね。

 

この選挙人の合計は全ての州合わせて538人となります。

538人分の票のうち過半数の270票獲得できれば、大統領になれるわけです。

 

選挙人制度のデメリット

例えばですが、カリフォルニア州の有権者が2000万人だったとします。

候補者Aに995万票、候補者Bに1005万票入ったとします。

ほとんど差がないように感じますし、候補者Bもギリギリ勝てたという感じですよね。

でも、勝ちは勝ちなので、カリフォルニア州の「55」人の選挙人の票は総取りできちゃうわけです。

 

選挙人の票、270票とれば勝ちなわけですから、55という数字は大きいですよね。

 

ということは、

候補者Aが選挙人の少ない州で圧勝していてもあんまり意味がないことが分かりますよね。

有権者の投票数ではAが勝っているのに、選挙人投票でBが勝つという事態も起こり得ます

 

 

まさに、2016年のアメリカ大統領選挙で、この方法で勝ったのがトランプ大統領です。

有権者の投票では、クリントン氏が6420万票、トランプ氏は6220万票だったのです。

200万票、クリントン氏に負けています。

しかしながら、選挙人の数ではトランプ氏が74人多い306人を獲得したため、トランプ氏の勝利になりました。

 

 

選挙人制度の大統領選では、一部の州で大差で勝つよりも、いかに多くの州で少しの差でもいいから勝利する方が有利になるわけですね。

大差で勝ったところで、選挙人の数は決まっていますから、僅差でもよいから勝つことが重要です。

また、少しでも選挙人の多い州で勝つことを重要視して、選挙人が少ない州は落としても大きく影響しなかったりしますね。

 

 

デメリットというのが正しいかは分かりませんが、クリントン氏とトランプ氏の大統領選のように、実際の有権者の投票数と結果が逆転することがある訳なので、

今でもこの制度は賛否両論あるところです。

 

 

また、富裕層が多い州は比較的人口が多かったりします。

富裕層に支持される層は共和党(トランプ氏)だったりするので、選挙人の多い州でトランプ氏が票を選挙人票をまるっと獲得しやすい傾向はありますね。

 

アメリカ大統領選挙、選挙人の仕組みまとめ

 

  • アメリカ大統領選は、国民(有権者)の投票数の多い方が勝つわけではない
  • 各州ごとに割り当てられた「選挙人」の投票数が多い方が勝つ
  • 有権者の投票で1票でも多く勝てた候補者は、その州の選挙人の票を全部もらえる
  • 人口比率などによって州の「選挙人」の人数は大幅に変わる
  • 全州の選挙人の合計は538名で過半数の270名以上の投票数が獲得できれば大統領となる

 

各州で圧勝していなくても、とにかく僅差でもいいから勝てればその州で「勝ち」になり、選挙人の票を全部もらえるという、ユニークな仕組みがアメリカ大統領選ですね。

 

 

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コメント

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